哲学をビジネスに。-思考武器の育成-

哲学、もっと言うとリベアルアーツ、教養を身につけることでビジネスで活躍、より生きやすくなる人を生産していきたい。

名言から学ぶ人生哲学

偉人の言葉ほど端的かつ強烈に本質を捉えた言葉はそうない。

長い歴史の中で陳腐化することなく、ゆらゆらと時代を超えてきた言葉には普遍的でどの時代にも通ずる学びが蓄積されている。

とはいえ、歴史人物を学ぶことはあっても、名言について学ぶ機会はそうない(日本の学習の悪しき風習を一つだなこれ)

そこで今回は幾つか名言を取り上げてみるので改めてシンキングタイム。

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目次:

 

1.ゲーテの言葉

前進をしない人は、後退をしているのだ。
 He who moves not forward, goes

backward.

 

こんな状況を思い浮かべてみて欲しい

駅に停車中の電車に貴方は乗っている。窓の外を見るともう1台車両が並んでいる。

 

ふと自分の視界に動きが。「おー電車が動き出したのか」

でも時計を見るとまだ出発時刻じゃない。そう、動いたのは向こうの電車だったのだ。(結構あるあるじゃない?)

常に我々は相対的な価値観の中で生きている。

身長が高いか低いか分かるのも、イケメンかそうじゃないか分かるのも、にんにく臭いか臭くないか分かるのも全ては比較対象があるからこそ分かる事象。

もしもこの世に貴方1人だったら、身長も顔面偏差値も匂いも無い。
なんなら存在すらも確認出来ないかもしれない。(実際どう感じるんだろうね)

相対的な価値観の中で生きてることが分かった今、名言に戻ってみる。

前進をしない人は、後退をしているのだ。

つまり絶対的には「前進しない(=状態維持)」は後退してないが、この世の中は相対的な価値観に成立するので、必ず「誰と比べて?」という議論になる。

そうすれば現状維持ということは自分の立ち位置が実は後退していることが分かる。

簡単に言うと、自分のテストの点数がずっと60点でも平均が60点から80点になれば自分の点数が20点下がったとも言える。   

この世の中は相対的な価値で成り立っている。それがまた生きにくくしている原因の一つなのかもしれないが。

 

2.スティーブ・ジョブスの言葉

最も重要な決定とは、何をするかではなく、何をしないかを決めることだ。

 

人生100年時代に突入した。36500日、876,000時間が与えられた時間制限だ。(こうみると少なく感じるのは私だけか)

これが長いか短いか、不幸にもさらに多い人もいれば少ない人もいる。ただ明確なのは有限だ、ということである。

有限だということは、その中でできることも限られてくるということである。

にも関わらず、行きたくもない飲みについていき、したくもない地獄のような仕事に汗を流し、空いた時間はSNSで自分に関係のない人間の幻影を見てげんなりする。

多くの人は人のために時間を使い、自分のために時間を使うという意識が薄いように思える。理由は特にしたいこともないからである。

ただそれはすごくもったいない。やりたいことがないにしても、特に興味のないことに時間を割くのはもったいない。

今したいことが無かったとしても、生きていく中で強烈に興味を持つこと、これに時間をもっとかけたい、と思うものが出てくるかもしれない。

その時に時間制限です、ばん、となってしまっては地縛霊になってしまう。

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そこでジョブズは限られた時間の中で、最高に有意義に時間を使う為には絶対に時間を割り当てないことをまず決めるのがよい、という提案をしている。

振り返ってみて無駄に時間を使ってしまっていることはないだろうか。何にも繋がらない生産性のない時間は思ったよりも多いものである。

これを機に、無駄時間を炙り出してみて、”しないことリスト”を作って時間持ちになってみるのは最高な第一歩ではないだろうか。

地縛熊にならないようにする一番の近道はそれなのかもしれない。