哲学をビジネスに。-思考武器の育成-

哲学、もっと言うとリベアルアーツ、教養を身につけることでビジネスで活躍、より生きやすくなる人を生産していきたい。

哲学入門-哲学の面白さ-

哲学、と聞くと身構えてしまうものだが、哲学ほど自由な学問はそうない。学校教育で教え込まれてきた”正解”はいわば多数決の正解であり、真の正解とは呼べない。(数学とコナン君は常に正解だが)

国語の授業で、「この時筆者はどう考えたか?」についての回答などは千人いれば千通りの答えがあって然るべきである。もしこれが単一的回答に収まる、と主張するのであれば感受性という言葉は広辞苑から抹消されるべきだ。

さて、では他の学問と哲学を一線画したる所以は何か、それは汎用性と正解がないことである。順に説明する。

1)汎用性

多くの学問はその学問で終止することが多い。物理や数学など他学問を行き来するものはあるが、哲学ほどすべての学問・実社会を横断するものは少ない。

それは、真理を追究し、懐疑的な立場をとる哲学の性質がそうさせる。

哲学者の中には、政治や国家論、生物学などを推進する人物が多いのだが、過去の提唱が本当に正しいのか?と実証を繰り返すことで開拓が進む。

つまり、哲学的思考をベースにして、あらゆる学問、実社会における課題に対してアプローチできる、いわば最も基礎となるのが哲学である。

そういった意味では、紀元前からある古い学問とはいえども、時代を超えて現代でも特に重要視されるべきである。

2)正解のなさ

1)でも説明した通り、哲学では懐疑的立場をとることが多い。(まあ、そのせいで対立概念など出現し、全体がわかりにくくなっているともいえるのだが...)

正しいとされていることを、本当に正しいのか吟味することで先人の考えに固執せずに、概念を更新し続ける。(つまり、数学のように答えは〇〇でしたー。という画一的なものではなく、「確かにそういう考え方もあるよね」という平和的な学問なのだ。)

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昨今、時代の流れがかなり速くなり、つい先日まで当たり前だったことが「えーそれ古くなーい?」と非常識になることが増えてきている。

デスクトップPCが手のひらで動く子犬サイズになることを、動画で踊って、面白いことをしてうん億という大金を稼ぐ人間が現れることを誰が予想できただろうか?

そんな不確実性の高い現代において、今の非常識は次の当たり前になる可能性を多分に秘めており、「そんなのあり得ないよねー」というのはあり得ないのである。

つまり、数学的な、正解を導き出せる、正解を正しく理解している人間よりも常識を疑っていける人間が今後活躍する時代に突入している。(ひねくれもの?)

そういった意味では、正解ではなく様々な意見や理論を含む問題について、議論して、考えて、自分の意見を持つことができる哲学というのは最高に現代にマッチした学問であることは疑う余地がない。(これも疑ってみます?)

以上、2点の観点より、第一に現代社会を生きる我々にとって必須ともいえる思考力を養える学問であること。

そして第二に、何が正解ということがないので、それぞれの意見を以て議論をできる、ゼロサムゲーム的な敗者を袋叩きにしないみんなにやさしい学問なのである。

学校でも会社でも正しいこと、ルールが決められており、心狭い思いをしている人はかなりの数いると思うが、哲学においては、自分の意見を持っていい。

こんなに素晴らしい学問が果たして他にあるだろうか?