哲学をビジネスに。-思考武器の育成-

哲学、もっと言うとリベアルアーツ、教養を身につけることでビジネスで活躍、より生きやすくなる人を生産していきたい。

哲学入門-哲学とは結局-


ようこそ、初めまして。

このブログにたどり着いたということは哲学、という学問にそれなりに興味がある方とお見受けします。哲学は多解釈な学問であり、その性質ゆえいまいちよくわからない、というコメントはよく聞く。

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「哲学とはなんぞや?」という興味を多くの人が抱き、グーグルに聞いてみては、???になり速やかにスマホを閉じる。(こりゃ、お陀仏だ・・)

古代ギリシアでは学問一般を意味し、近代における諸科学の分化・独立によって、新カント派論理実証主義現象学など諸科学の基礎づけを目ざす学問生の哲学実存主義など世界人生根本原理を追求する学問となる。認識論倫理学存在論などを部門として含む。— 『広辞苑』第五版、岩波書店、1998年、「哲学」より

哲学について広辞苑の説明では以上に終始し、初学者にはかなりハードルが高い。

かみ砕いてみると「あんたなぜ生きるのさ」「人間とはどういう生物なんだろね」「国家とはどうあるべきか」など、一筋縄ではいかない疑問に対して改めて考えてみよう、というだけで実際難しい学問でもない。(まあ難しく書いている書籍も多いのだが)

昨今「人生哲学」と表した書籍も増えているが、それもいわゆる「生きている中で色々考えてみた所こういうことが分かったんでシェアするよ聞いて」というだけである。

個人的には、哲学という掴みどころのないワードはさておき、物事について深く考察して自分の考えをまとめる、というプロセスは思考力の鍛錬として有意義だと思う。大きく2点ある。

1点目は、現代は情報社会であり、あらゆる情報にアクセスできるからこそ改めてなんとなく知っている気にならずに本質的な洞察力を身につけることは情報リテラシーの醸成に役立つということ。

コメンテータが〇〇と言っていた、政治家が歴史事実について引用し演説していた

あー確かに最もらしく聞こえることもあるだろう。では果たしてそれは科学的根拠に基づき、拡大解釈されてはいないだろうか。

事実、ニュートンですら光の正体を暴けなかったし、ヒトラー率いるナチス党が起こした人種差別はやはり正しくないことは明らかである。

あらゆる哲学者や物理学者、時には国家を担う雄弁なリーダーでさえ、誤った思考を行うものなのである。

全ての物事において鵜呑みにせず、デカルトに倣い懐疑的に対応することこそ、情報社会に生きる我々現代人に必要とされる素養の一つと言える。

2点目は、冷静に物事を考察してみて、新しい発見をしてみたり、自分の見解を育成することで視野を拡大し、人生や物事を俯瞰的に捉える力が養われる点。

学生であれ、社会人であれ、自分や世界を見つめなおす時間を豊富にとれている人間はごく少数で、ほとんどは自分のやるべきタスクに追われ、疲れ切って眠りにつけばまた翌日も同じような時間を過ごしている。

哺乳類の中でもやたらと長い寿命を持ち(医療の進歩万歳っ)理性を持つサピエンスは、考えることで競争社会を生き抜いてきた。

犬はもし自分が鳥だったらどうだったかなとは考えないし、蟻もクジラみたいに大きかったら踏みつぶされないのになとは考えない。

サピエンスだけが唯一、多分に余白を残した人生を謳歌できる種なのである。

そんな特徴的思考を、ただ無意識的に生きることでボツにしてしまうのはもったいない(もったいないお化けが出るぞ)

身の回りや世界の動向に興味を持ち、調査し、自分の見解を持つサイクルを繰り返すことで広い心で世界というものを捉えられるようになるのである。

ただ、冒頭で述べた通り、何からが哲学で、何から手を付ければいいのか分からない、という人に向けて本ブログでは大きく4つのコラムがある。

➀「哲学入門」では哲学の面白さや哲学者の紹介をしている。まずは哲学者がどんなことを主張してきたのか、から勉強していけるコラム

②「人生哲学」では偉人の名言と考察を紹介している。そういう考え方もあるのか、と視野を広げるには良いコラム

③「哲学用語」では哲学で取り扱う用語の解説をしている。用語を切り口にすることで人の名前や年号などを気にせず概念インプットができるコラム

④「5分哲学」では思考実験を用いて、思考力を鍛えたり、柔軟性を育むのに適しているコラム

どこから着手してもらっても構わない。取組みやすいなと思うコラムから読み進めて、わからない箇所がでてくればその都度ぐぐったり、書籍を買うなりしてより理解を深めることで知的探求の楽しさを存分に味わってもらえると思う。(楽しいぞ!)

私がいいなと思った概念や思考を取り上げてはいるし、これからもどんどん拡充していくが、本稿があしがかりになればそれで充分だと思っている。楽しさや有用性に気づく人を増やせれば本望である。

さあまずは、5分哲学から始めてみよう。